ある熊谷市内の小売店では、メールやFAXで届いた注文を手でExcelに転記し、月末に手動で集計していました。作業時間が長く、入力ミスや伝票の抜けが発生することが課題でした。さらに、ホームページ経由の注文と店内注文のデータ統合も手間でした。

下記の3フェーズで改修を行い、運用を安定化させました。

• 入力UIの整理：操作ミスを減らす入力フォーム（Excelのユーザーフォーム）を作成。
• 自動集計とレポート化：VBAで日次・月次集計を自動化し、PDFやCSVで出力。
• ホームページ連携：ホームページの注文フォーム/APIとExcelを連携し、注文データを自動で取り込む仕組みを実装。

1.Excelの入力フォーム化（使いやすさ向上）

ユーザーフォームを用意して、ドロップダウン・日付ピッカー・自動補完を実装。必須チェックやフォーマット統一により、入力エラーを大幅に削減しました。

2.自動集計・グラフ化・PDF出力

VBAで受注データを集計し、月次報告書を自動生成。グラフ作成からPDF保存、指定のフォルダへ自動配置まで1クリックで完了します。月次集計時間は従来の数時間から数分へ短縮されました。

3.ホームページ（CMS）とのデータ連携

方法は主に2つ：①CSV連携（FTP/SFTP）と②API（HTTP POST/REST）。簡易な運用ではホームページ側が生成するCSVを定期的に取り込み、複雑なフローやリアルタイム性が必要な場合はAPI連携で注文を即時取り込みます。

• 日次受注入力時間：合計約3時間 → 30分（約90%削減）。
• 月次集計時間：4時間 → 5分。
• 入力ミスによる再確認・返品対応の削減：大幅減少。
• ホームページ経由の注文処理の自動化で対応時間を短縮。

• バックアップ：自動処理を入れる前に必ずデータのバックアップとバージョン管理を行う。
• 認証と通信の暗号化：API連携ではHTTPS/TLSとAPIキーやOAuthで認証を必須にする。
• ログと監視：送受信ログやエラーログを残し、定期チェック体制を作る。
• 権限管理：編集可能な人・参照のみの人の権限をExcelファイルやサーバーで明確にする。
• 段階的導入：いきなり全自動にせず、まずは一部で試験運用→改善が安全。

• 現行フローの可視化（どこで時間がかかっているか）。
• 優先度付け（自動化で効果が大きい箇所から着手）。
• Excelフォームとマクロの試作（小さなスクリプトでPoC）。
• データ連携方式の選定（CSV定期取り込み or API）。
• テスト運用とログ確認。
• 本番運用と運用ルールの整備（バックアップ・権限・監視）。

Excel＋VBAで業務を自動化し、ホームページと連携することで、作業時間の短縮・ミス削減・データ活用の高度化が実現できます。小さく始めて段階的に広げることで、費用対効果も高く、現場の負担を減らしながら事業のスピードを上げられます。 シフルでは熊谷市の中小企業向けに、現場に合った自動化設計と安全なWeb連携の構築を支援しています。まずはお気軽にご相談ください。

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